Dear Knowledge workers

知識管理のコ―ス(Executive Certificate in Knowledge Management)を無事修了することができた。

世界にKMの修士コースがあって、それの紹介もあったのだけど、教授は一言付け加えた。単なる興味で勉強するなら止めないけど、それ以上を期待するならお勧めできない。もうKMのトレンドはシフトしている、という話であった。



例えば、ベストプラクティスと言われるものを収集してそれに従うというのは、既に過去の発想なのである。要するに今日のベストプラクティスは明日のベストではない、KMが知識の収集や整理などに躍起になっていた時代は既に過ぎ、知識は次の「新しい価値のある知識の創造」へ、より戦略的な使い方へとシフトしていっている。香港にあるほとんどの会社は中小企業であり、それらの会社の全てに専属のCKO(Chief Knowledge Officer)が必要であるはずもない。米国のそれは現状ではほぼIT-Managerがその役割を担っていることが多く、しかし教授自身の考えでは、その役割はどんどんHR-Managerの仕事として認識されるはずだということであった。

何故なら。

知識はHR(人材、つまり人間)の中に存在するからである。しかし、社員の中に存在する知識資産(Knowledge Asset)を完全に評価、測定できる方法論などどこにもない。そこに人材評価の難しさがあるのだろう。

教授は医療業界でのKMに現役で携わっていて、その辺りも私にはとても興味深かった。Helthcare+IT/Management というのは世界でもホットな分野だ。

「知識管理」というものは経営学だけで考えられるものではない。例えば哲学(知、知恵)、社会学(知識の共有)、心理学(モチベーション)、情報科学(分類学)等、周辺分野の知識も必要になってくる。心理学専攻社会学士を持つ元エンジニアの私にとって、一番苦しかったのは哲学部分であった。何冊も文献を漁ったが、今でも理解できているのかさえ分らない。「知」の起源みたいなものを考え続けていると知恵熱さえ出そうであった。

ただ言えることは、実際にはどんな業界、どんな仕事をしていても、「人間の知識」を中心に知識マップ(誰がどういう知識を保持しているか、形式知、暗黙知の両方)等を描いてみて、その情報フロー(彼らのもつ情報がどの様に誰に流れて行っているのか)などを見つめなおすことはとても有益だろう。足りないもの、重複、冗長な知識を理解し、また世界トップの企業が保持している知識と、自分の手元にある知識の差を考えてみるのも良いだろう。そうすることで自分の価値も正確にではないが、ある程度測定できる、つまり自分に支払われている賃金の妥当性も理解できるかもしれない。



最後の授業で教授から贈られた言葉を皆さんにシェア。

“Knowledge is not enough; we must apply ....
Willing is not enough; we must act.”

Johanne Wolfgang von Gaethe
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