[twitter] 中国のリアル

米国の大学に進学するためには、SATやACTなどの統一テストを受験して、そのスコアを送付することが多い。特にアイビー・リーグを始めとした名門大学においてその提出は必須である。

国内での競争もさることながら、進学先として海外(特に米国)を選んだ場合、その競争は更に激化する。(写真は本年度某日のSAT受験会場の開始前風景。8割くらいが大陸からの受験生であると思われる。)

SAT in Hong Kong

 

米国の統一テストに大挙して押し寄せる大陸人学生達を見ながら、これは日本のセンター試験や韓国のスヌンと同じ風景なのかなとぼんやり考えていた。
違うわ。
センター試験志願者数56万人受験者数53万人(H26)、スヌン志願者数64万人。
SATとACTはそれぞれ160万人超(2012) @bergamot, Dec, 7, 2014

日本における競争率のざっと3倍。「日本のセンター試験は国公立と一部私大のみ、本当の競争はこんなもんじゃない」と思うかもしれないが、それは米国も同じ。統一試験のスコア提出を求められない大学もたくさんある。

そして日本国内での競争がほぼ日本人のみであるのに対して(留学生は別枠入試)、米国の場合はワールドワイドな競争で、2400点満点に膨大な人数が存在する。そして日本では考えられないことだろうが、この統一テストで満点をとろうが、それは合格を保証するものではない。他の評価基準が複数存在する。

ところで、2013年現在、日本の人口は1.273億とされている。そして韓国は、5022万人。ざっくり計算して、日本の人口は韓国の2.5倍はある。そこを考慮して見ると、この数字はかなりインパクトがあるはずだ。センター試験の志願者数が56万人に対して、韓国の統一テスト志願者は64万人と多い(ただし、韓国の場合は、国公立私立を問わず四年制大学志願者は受験が必須である)。少なくともあの厳しい試験を受けなければいけない点で、韓国は日本よりも競争が厳しそうに見える。

知識詰め込み科挙試験的な戦いを経て生き抜く中国韓国系と、生まれた時から多言語で育ち、活路を海外に求めるしかない東南アジアの国の人と戦って、根性で勝てるわけがない。そして教育思想が日本と完全に異なる北米北欧にクリエイティビティでも勝てるわけがない。日本国内に居ても見えないだろな @bergamot, Dec, 7, 2014

13.5億超の人口を抱える中国を見たときに、もしかすると日本から見えているのは、安全や信頼といった様な民度のかけらもない、とんでもない人間の集まりに思えるかもしれない。しかし私は個人的にとんでもない優秀な中国人を見てきているので、それはあの大国が抱える幅の一端でしかないのだが、逆の一端を垣間見ることはあまりない。

香港の空港近くにあるAsia World Expoと呼ばれるコンベンションセンターは、年に数回あるSATの受験会場になっており、試験当日には、そこに小さめのスーツケースをからからと引いて試験会場入りする大陸からの受験生が多数集まる。特に年度開始第一回目である10月の試験は即日満席となり、実はうちの子供も受験予定だったが既に締め切られた後で受験登録できなかったという経緯がある(ちなみに、11月、12月、1月、5月、6月にもチャンスはある)。

私はさぞかし大混乱になるのかと思ったが(実は韓国では受験会場では色々とトラブルがつきものなのだ….)、あれだけの人数が居たにも関わらず全くトラブルが起こることも、大声を出す人もなく、気持ち悪いくらい静かに受験生の大群はホール会場に吸い込まれて行った。

生まれた瞬間から同世代の敵は数億人。まさに生きるか死ぬかの戦いで勝者になるべく科挙的試験の準備に余念がない彼ら。米国の名門大に息子さんを通わせている韓国人の友人は、そんな彼らを表してこう言った。

「私は中国人が恐ろしい。(韓中関係とかそういう話ではなくて)ただただ彼らの潜在能力が恐ろしいのよ」

多くの韓国人はその恐ろしさをリアルに感じている。では日本人は?

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